Blog Single

私たちの生活と、自動車の未来を考えよう

情報技術を生かした最新の自動車やものづくりに携わる人々に関する探究的な学習を通して,情報技術やものづくりが人々の生活や生産活動に生かされていることに気付き,情報技術の進展と自分たちの生活との関わりについての考えを深めるようにする。​

探求課題

情報技術を生かした生産やものづくりに携わる人々の思いや願いと私たちの生活

探究課題の解決を通して育成を目指す具体的な資質・能力

知識及び技能
  • 私たちの生活を豊かにするための技術が多様に存在しており,それぞれによさがあること(多様性)
  • ものづくりには,使う人の立場や状況を考えたり,環境に配慮したりするなどの工夫があること(創意工夫)
  • ものづくりに携わる人々がもつそれぞれの思いや願いがあること(共通性・独自性)
  • 情報技術やものづくりが,社会のニーズや状況に応じて私たちの生活に多きな影響を与えていること(相互性)
思考力、判断力、表現力等
  • 地域の人々等の思いをふまえて課題を設定し,解決方法や手順を考え,見通しを持って追究している。
  • 目的に応じて手段を選択し,情報を収集したり,必要な情報を選んだりしている。
  • 視点を明確にして問題状況における事実や関係と,整理した情報を関連付けたり,多面的に考察したりして理解し,多様な情報の中にある特徴を見付けている。
  • 相手や目的,意図に応じ,工夫してまとめ,表現している。
  • 学習の仕方をふり返り,学習や生活に生かそうとしている。
学びに向かう力、人間性等
  • 課題意識をもって,自分なりの方法を工夫しながら探究活動に取り組んでいる。
  • 課題解決に向けて,他者と協働して探究活動に取り組み,その大切さに気付いている。
  • 異なる意見や他者の考えを受け入れ尊重しながら,探究活動に取り組んでいる。
  • 探究活動を通して,自分と実生活・実社会の問題の解決に取り組もうとする。

学習活動の概要

単元や題材などの目標

情報技術を生かした最新の自動車やものづくりに携わる人々に関する探究的な学習を通して,情報技術やものづくりが人々の生活や生産活動に生かされていることに気付き,情報技術の進展と自分たちの生活との関わりについての考えを深めるようにする。

単元や題材などの学習内容

本単元は、学習指導要領第5章総合的な学習の時間第3の2(9)後段部分「第1章総則の第3の1の(3)のイに掲げるプログラミングを体験しながら論理的思考力を身に付けるための学習活動を行う場合には、プログラミングを体験することが、探究的な学習の過程に適切に位置付くようにすること。」に基づき指導するものである。

1次においては、社会科「工業生産を支える人々」の学習を振り返る中で、ロボットが活躍していたこと、さまざまな情報技術が開発されていること、自動車づくりに携わる人々の思いや願いがあることなどについて交流しながら、自分たちの生活に身近な自動車に意識を向けるようにする。その際、過去の自動車や生産の様子と現在の自動車や生産の様子を比較し、コンピューターにプログラムを組み込むことによる技術開発や、それらが自分たちの生活に影響を及ぼしていることを踏まえ、実際に見学・体験してみたいという意識を高めるようにする。

実際の見学・体験自動車に搭載された実際の機能やセンサー等の働き,企業が目指していること(事故減等)について説明してもらったり,自動駐車を体験したりすることを通して、「自分たちもプログラムしてみたい」という意識を高めるようにする。

見学・体験したことを振り返りながら、最新技術と自分たちの生活との関連を考え、自分たちが目指す機能を実現するためのプログラミングを行う。プログラミングしたものを紹介し合ったり、自分たちとの生活とプログラミングとの関係を振り返ったりする。

2次においては、自動車に搭載された最新技術が生まれた背景等について交流しながら、最新の技術と私たちの生活の変化について課題を設定する。その際、超高齢化、グローバル化、エネルギー・資源等環境の視点や、最新技術を開発している人々や組織の思いや願いも踏まえるようにする。

自動車と世の中や生活の変化等についての情報を集めて整理・分析し、「様々な技術が安全安心だけでなく、生活を豊かにすることにつながる」こと等についての考えをまとめるようにする。

3次においては、モノを使う人の立場に立ち、情報技術と自分たちの生活との関連や、自己の生き方についての考えを深めるため、地域の人々にインタビューしたこと等を、自分たちの生活や生き方と関連付けてまとめ、表現するようにする。

総合的な学習の時間の学習とプログラミング体験との関連

総合的な学習の時間においては、プログラミングを体験しながら論理的思考力を身に付けるための学習活動を行う場合には、プログラミングを体験することだけにとどまらず、情報や情報技術、ものづくり等に関する課題について探究的に学習する過程にプログラミング体験を適切に位置付けるとともに、プログラミングを体験しながらそのよさや課題に気付き、現在や将来の自分の生活や生き方とつなげて考えることが必要である。

1次では、工場や研究所等の見学ののち、「自分たちでもプログラムしてみたい」という意欲の高まりから、例えば衝突を回避するプログラムをつくって紹介し合う等が考えられる。そこでは、そのために必要な情報を収集する中で、意図する一連の動きを実現するには、一つ一つの個別の動きをつなげたり、動くイメージを言語化したりすることが大切であることに気付くとともに、それらに対応する命令が必要であることに気付くようにする。

衝突を回避するプログラムであれば、「衝突を予測して回避する」ために、「もし、センサーが障害物を感知すれば止まる」等の命令に条件を設定したり、条件を分岐させたりするプログラミングを行うことが考えられる。このようなプロセスでは、命令⇒実行⇒検証⇒命令の修正・改善⇒実行⇒・・等の試行錯誤が繰り返し行われるとともに、プログラムのよさを実感することにもつながる。

見学・体験したことを振り返りながら、最新技術と自分たちの生活との関連を考え、自分たちが目指す機能を実現するためのプログラミングを行う。プログラミングしたものを紹介し合ったり、自分たちとの生活とプログラミングとの関係を振り返ったりする。

2次では、1次の学習を踏まえ、情報技術がもたらす生活への影響を、視点を広げて考えることにより、情報技術と生活の変化についての考えも広がることが期待できる。

3次では、モノを使う人の立場に立ち、情報技術と自分たちの生活について関連付けて考える中で、将来の自分の生き方についての考えも深まることにもつながる。

このように、総合的な学習の時間の特質を踏まえ、プログラミング体験を探究的な学習のプロセスに適切に位置付けるともに、探究的な学習のプロセスが発展していくよう単元を展開することが大切である。

企業の協力内容
訪問受け入れ
  • 自動車に搭載された実際の機能やセンサー等の働き
  • 企業が目指していること(事故軽減、環境負荷軽減など)
  • 自動駐車等の体験

学習指導計画例(総時数:35時間)

1次:自動車に搭載された技術と私たちの生活(15時間)

小学校5年時に学習した「工業生産を支える人々」の学習を振り返りながら、自分たちの生活と工業技術との関係を考え課題を作る

【課題の設定】
  • 工業生産を支える人々の学習を振り返りながらロボットが活躍していたり、情報技術が活用されたりしていた様子について交流する(生活に身近な自動車に意識を向ける展開)
    • 過去の自動車や生産の様子と、現在の生産の様子を比較し、コンピューターにプログラムを組み込むことで様々な技術が開発されてきたことや、それらが自分たちの生活に影響を及ぼしていることを押さえ、自分たちも実際に見学・体験してみたいという意識を高めるようにする。

最先端の自動車は、どのようなプログラムが組みこまれているのだろうか

【情報の収集】
  • 工場や研究所を見学する
    • 自動車に搭載された実際の機能やセンサー等の働き
    • 企業が目指していること(事故軽減、環境負荷軽減など)
    • 自動駐車等の体験

私たちもプログラミングしたいと感じるように

【整理・分析】
  • 見学したこと等を振り返りながら、最新技術と自分たちの生活との関連を押さえる
  • 自動運転等の見学の中で、プログラミングで動いていることを学習したことを振り返りながら、学校でプログラミング体験を実施する
    • センサー付き教育用車型ロボットとビジュアルプログラミング環境を用いて、プログラミングする方法の基本を学ぶ
    • プログラミングで作成する機能について設計を行う。
    • どのような機能が必要か、どの命令やセンサーを組み合わせて作成するか
    • プログラミングを行う
    • 目指す機能を実現するために、必要な修正や改善を繰り返す
  • 私たちが作った自動車の動きとプログラムとの関連を考える
プログラミング体験例
目的

見学したこと等を振り返りながら、最新技術と自分たちの生活との関連を押さえる

実施内容
  • センサー付き教育用車型ロボットとビジュアルプログラミング環境を用いて、プログラミングする方法の基本を学ぶ
  • プログラミングで作成する機能について設計を行う。
  • どのような機能が必要か、どの命令やセンサーを組み合わせて作成するか
  • プログラミングを行う
  • 目指す機能を実現するために、必要な修正や改善を繰り返す
工場見学の際に、アーテックロボを使ったプログラミング体験を提供いただけます。

プログラミング体験は、各学校にて行っていただきます。詳細については、未来の学びコンソーシアムより連絡させていただきます。(4/9修正/追記)

【まとめ・表現】
  • 学習したことをまとめる
    • 最新の技術開発によって、自動車が安全で快適なものだけでなく、生活を豊かにしたり人間をサポートしていることがわかった
    • 自動運転や自動ブレーキだけではなく、自動車に様々な機能を付け加えることができたら、世の中はどの様になるだろう。自動車が作る未来についてもう少し詳しく考えたい。
2次:私たちの生活はどのように変わるだろう(10時間)

自動車に搭載されている最新技術が生まれた背景や、近未来の社会や生活の変化について考える

【課題の設定】
  • 第1次の学習を振り返り、最新技術が自動車に搭載された背景を考え課題を設定する
  • 最新の技術が搭載された自動車によって、私たちの生活はどのように変わっていくのだろうか
    • 超高齢化社会の視点から
      • 自動運転が進むことで、運転免許証の返納率が下がるのか?上がるのか?
      • 高齢者の事故の大きな要因である踏み間違い等の事故が減る
      • 自動車の共同利用が増える
    • グローバル化の視点から
      • ナビゲーションシステムの機能向上により、いろいろな国の人に対応できる英語等の言語で案内、地図の表示など
    • エネルギー、資源等環境の視点から
      • 電気自動車等の普及により、石油資源の使用量や二酸化炭素削減につながる
    など
【情報の収集】
  • 自動車と世の中についての情報を集める
    • 過去の自動車の生産と生活の変化
    • 自動車工場見学等で得た情報、最新技術の確認
    • 交通事故の件数の推移等
    • モーターショウの情報
    • 自動車企業の取組
【整理・分析】
  • 収集した情報を、視点を決めて分離したり比較したりする
    • 世代(高齢者や幼児等交通弱者)
    • 技術の内容
    • 環境
    • 福祉
    • 経済
【まとめ・表現】
  • 学習の振り返りを行いまとめる
    • 自動車に搭載されている技術は、安全安心のためだけでなく、様々な視点からも私たちの生活を豊かにする可能性があることがわかった
    • 私たちの生活をもっと安全で快適にするために、こんな機能があったらいいなと思うものを考えてみたい
3次:利用者の視点からの安心安全(10時間)

私たちの生活を安全で快適にするための機能について、自動車を使う人の立場から考えて企業の人達に伝える

【課題の設定】
  • 第2次の学習を振り返り、「私たち(多様な人々)」の生活を安全で快適にする機能」に視点を当てて、課題を設定する

ものを使う人の立場に立った、安全で快適にするための機能はどのようなものがあるとよいか?

【情報の収集】
  • 地域の方(世代ごと・職種ごと)にインタビューを行う
    • どのような技術やサービスがあると良いと思うか等
【整理・分析】
  • インタビュー結果を整理する
    • 高齢者や幼児、障碍者等の視点から
      • 自動運転、自動ブレーキ、踏み間違い防止機能等による事故軽減
      • 0歳児~5歳児までに対応可能な幼児用のシートがあらかじめ組み込まれている
      • それぞれの障がいの程度に応じた運転の機能
    • 福祉、環境、経済の視点から
      • 共同利用が増えるようなサービスの提供
      • 自家用車として所有せず、必要なときに低価格で借りられるサービス
      • 排出ガス完全ゼロ 
    • 職種の視点から
      • それぞれの職種に応じて「安全安心」「便利」「快適」の視点で考えられる機能など
    • 視点毎に情報を整理するとともに、視点ごとに「あったらいいなこんな機能」としてまとめる
      • まとめる中で、それぞれの視点で考えた機能が関連付いていることに気付くようにする。
【まとめ・表現】
  • 視点ごとに「あったらいいなこんな機能」を自動車企業の人たちにプレゼンテーションをする
【振り返り】
  • 最新の技術で,私たちの生活が安全で快適になっている。しかし,モノを使う人たちは様々で,まだまだ多くの機能を必要としているのではないだろうか。モノを使う人の立場に立って考えることが大切だ。

こちらの指導案と協賛企業連携にご興味のある学校関係者は、

こちらからお申し込み・相談ください。

お申込み